大島紬 予備知識パート2
今日は大島紬の三大工程の一つ 締機(しめばた)について
大島紬の命ともいえる絣の美しさは、この締機によって生まれるといって
いいほど重要な工程です。またこの締機は、明治40年に発明され
大島紬独特の工程であり他では見ることができません。
経(たて)糸に木綿糸を使い、糊張り※した糸を緯糸として図案通り
機で締めるので絣糸がくっきりと防染されます。
織られたものは筵(むしろ)状になるため、「絣筵」とも呼ばれます。
この時に絹糸が強く締めつけられていないと、糸染めのときに絹糸に
染料が浸みこむので、非常に力を要する仕事なので昔から力のある
男性の仕事です。
※糊張り→締機で絣をくくるためには、必要な本数(12本~16本)を
そろえて糊(イギス糊・ふ糊)で固めておかなければなりません。
糊張りされた絣糸は日光の下で 約1週間の放置が必要であり
非常に天候に左右されます。27mもの糸を1本の棹を支えにして
引っ張って干す糊張。強く張ると糊の乾きは早くなりますが、糸が
硬過ぎて締機の作業に影響するなどトラブルの原因になるそうです。
まんべんなく天日に干すのは熟練を要する仕事です。