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2010年10月08日

懐石料理と会席料理 

いよいよ明日は 高等師範科のテーブルマナー。

ルネッサンスホテルの「花城」で行います。

もちろん 和食のマナー。

和室なので、きっと高等科の授業の礼儀作法が生かされます。

ふすまの開け方・座布団のすわり方・立ち方その他・・・・・

鹿子島統括総料理長様より日本料理のマナーについて

お話いただき、その後 会席料理をいただきます。

懐石料理というと特別な高級料理の代名詞のように思っている方が

沢山おられますが、懐石料理は本来はお茶人がお茶を御馳走する前に

茶室でお出しする簡素な一汁三菜を基本とした料理なのだそうです。

本来は御亭主の手作りの家庭料理でお茶をたしなむ人達の

ごく内輪の集まりのお料理で、料亭や割烹店でお金を出して

食べるようなものではなく、お茶事のおよばれした時に出して

くださるものですから、本来はお客様がお懐石を食べる作法を

知っていて、お茶会を催す人からご招待を受けない限り

食べられないものなのです。

会席料理はお酒を飲むための料理ですが、懐石料理は

ご飯を食べる目的の料理なのです。

ご飯を食べながら、その間にご亭主からお酒を勧められ

一汁三菜のお食事をいただくのです。

一汁三菜というのは ご飯・汁(味噌汁)・向付・煮物椀・焼物で

食事をいただく作法がありますので、お茶の稽古を積んで

作法を学ばなければお相伴出来ません。

懐石料理について知識をお持ちにならず懐石料理を召し上がりたい

という要求に答えて町の料理屋さんが懐石の看板を揚げるようになり

お金を取って折角の素朴なわび・さびの世界のお料理を宴会料理に

変えて台無しにしてしまったということです。

懐石というのは昔、修行僧が寒さと空腹をしのぎ座禅するために

懐の中に温めた石を入れて修行したことにちなんで、その懐の石の

ように質素なごく粗末なお料理という意味で使ったのが初めだと言われています。

 

 

一汁三菜