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2012年08月23日

伊勢型小紋NO4

彫師と染師の真剣勝負が生み出した江戸小紋。

地紙は型彫り師の手によって、様々な模様が彫られて型紙となります。

型彫りには、錐(きり)彫り、突き彫り、道具彫り、引き彫り、縞彫りなどの種類があります。

錐彫り

型彫りの技法の中で、最も古いといわれるのがこの錐彫りです。

彫り道具の錐は、ごく薄い鋼を半円筒型に曲げて作った針状の鋭い刃をした

刃物です。彫るときは、右手を固定させ、親指と人差し指で三日月の形になった

刃をひねってゆくように回転させてほります。

錐彫りの 一番重要な所は回(穴のこと)が揃うことです。

錐彫りの代表的なものには、鮫、行儀、通し小紋があります。

これらは 「小紋三役」と呼ばれ 格調高い柄とされています。

一番細かい柄は極鮫と呼ばれているもので 1寸(約3センチ)四方に

900個以上の穴が彫られてます。穴の大きさが少しでもムラがあると価値が下がるので

一瞬一瞬が緊張の連続で 朝、座ったら 中々 立つこともできなくなるようです。