型を彫る地紙は、強靭で伸縮」しない紙質であることが条件です。美濃和紙を裁断し
三枚の紙を順に縦・横・縦と柿渋で板に張り合わせます。その後天日で干し、
室干しといって乾いた紙を室に入れ、おがくずの煙でいぶします。
約一週間いぶし続けると伸縮しにくい茶色の地紙になります。そして、さらにもう一度
柿渋に浸し、天日乾燥→室干し→表面の点検などをへて完成です。
使用するには 一年ほどたったものがよいとされているようです。
このようにして つくられた地紙は 型彫り師の手によって、様々な模様が
彫られて型紙となります。
型彫りには、錐彫り、突き彫り、道具彫り、引き彫り、縞彫などの種類があります。
・・・・・・私も 数年前に鈴鹿市寺家で地紙作りと型彫りを 見学させていただきました。
柿渋の発酵した独特匂い・・・・ 表現することのできない 匂いの中での作業・・・
型彫り・・・一度座ったら 手の感覚がくるうので ずっと座りっぱなし・・・・
そのような 状況を自分の目で 鼻で 耳で 五感で 感じてきました。
今では 江戸小紋が 愛おしくて 愛おしくて・・・・・・・
次回は 型彫りについて・・・・・