日別アーカイブ: 2010年5月1日

2010年05月01日

5月5日

端午(たんご)の節句・菖蒲(しょうぶ)の節句

「端(たん)」とは初という意味で、端午は元来、月の初めの午の日のことでしたが

後に5月5日が端午とよばれるようになりました。現在では「子供の日」とされ

特に男児の成長を祝う節句となっています。菖蒲の節句ともいわれ、中国や

日本の様々な風習が集合して形づくられているようです。

中国では古来から5月に邪気払いする風習があり、その際香り高い菖蒲や

蓬(よもぎ)などの薬草を用いました。日本では旧暦の5月5日は梅雨の

季節にあたり、中国にならい、疫病除けに菖蒲酒を飲み菖蒲湯に入る

習慣が生まれました。後の武家社会においては、菖蒲は尚武(しょうぶ)

に通ずるとして、男児の成長を祝う行事として変化していき、兜(かぶと)飾りや

武者人形のような、勇ましい装飾が生まれました。

幟(のぼり)

 幟は武家の標識ですが、端午の節句飾りとして、往来に立てられるように

なりました。幟には家紋や鯉の滝登りのような勇壮な絵が描かれ、やがて

鯉のぼりの登場へつながっていきました。

戦場から青い空へ

 戦国時代、生命力の強さで武将達に好まれたという鯉(こい)。

軍陣に使われた吹き流しを、空に泳ぐ鯉に見立てた鯉のぼりがあらわれるのは

江戸中期以降です。鯉のぼりはしばしば、青海波や毛卍紋、巴などの自然の

エネルギーや神秘的な力を意味する文様で構成されています。

鯉のぼりとともに付けられる吹き流しは魔除けを表す5色。風になびく鯉を

守っているのです。

各地の節句菓子いろいろ

 ・柏餅        東日本中心

 ・さんきらいもち  西日本では柏の葉のかわりに、さんきらいの葉でつつむ

 ・粽(ちまき)    西日本中心

 ・べこもち     青森~北海道

★ むきにくい粽

 関東より関西で食べられることの多い粽。中国の有能な政治家でありながら

政争に破れ川に身を投げた賢人、屈原(くつげん)を供養する供物であったと

いわれてます。命日の5月5日、屈原が身を投げた川に米を入れた竹筒を

投げ入れ供物としましたが、川の主に食われてしまうため、魔除けの葉で包み

5色の糸で固く結んだとか。道理で、今の粽も厳重に包まれてむきにくい

わけですね。

        私の愛読書 しばわんこの和のこころより